『ホグワーツ・レガシー』は、2023年2月10日にアヴァランチ・ソフトウェアが開発するオープンワールドアクションRPG。映画・小説で絶大的な人気を誇るハリーポッターの世界「ウィザーディング・ワールド」を再現した作品です。
有名タイトル故気になる人も多いと思いますので、本作をプレイした評価とレビューをしっかり伝えて行きたいと思います!
ホグワーツ・レガシーってどんなゲーム
ジャンル | オープンワールドアクションRPG |
開発元 | Alexander Horowitz |
発売日 | PS5, Windows, Xbox X/S:2023年2月10日 PS4, Xbox One:2023年4月4日 Nintendo Switch:2023年7月25日 |
機種 | PS5, Windows, Xbox X/S, PS4, Xbox One, Nintendo Switch |
プレイ人数 | 1人 |
おすすめ度 | 4.5 |
『ホグワーツ・レガシー』は1890年代が舞台。小説・映画「ハリーポッター」の世界から100年前の出来事が描かれます。
本作では、ホグワーツ魔法学園を中心にウィザーディング・ワールドの世界をオープンワールドの広大なフィールドで再現。
プレイヤーは、ホグワーツ魔法学園に5年生から途中入学する新入生となり「ホグワーツ城」「禁じられた森」などを探索したり、箒やヒッポグリフの背に乗って飛び回ったりとハリーポッターの世界を満喫できる作品です。
ストーリー
舞台は1890年。ホグワーツ魔法学園に5年生から中途入学する主人公は、魔法理論教授のエリエザー・フィグ・魔法省高官のジョージ・オズリックと共に馬車でホグワーツ魔法学園へと向かうところから始まります。
馬車の中、魔法省高官のジョージからフィグの亡き妻ミリアムから高度な魔法がかけられた謎の箱を死に際に預かったことを伝えられます。
どんな手段を用いても開けられなかった箱ですが、主人公は箱の開け口が光を発していることに気づきます。そして主人公が手に取った途端に開け口が開き中から鍵が現れます。
しかし、その後馬車にドラゴンが襲来。
馬車が破壊され真っ逆さまに落ちる最中、鍵がポートキーになっていると気づいた主人公とフィグは、鍵を用いて別の場所に転移することで命を繋ぎます。
鍵が導いた場所は、特殊な魔術「古代魔術」の秘密が隠された場所。主人公は「古代魔術」の才能が鍵に導かれたのでした。
主人公はホグワーツ魔法学園で魔法を学びながらも、古代魔術の秘密に迫り、やがては魔法界の命運をかけた戦いに身を投じていくこととなります。
キャラクタークリエイト・寮選び
主人公は、自分自身のキャラクターの分身を作り上げるキャラクタークリエイト形式。男女の性別から顔、目、髪型と自分好みのキャラクターを作り上げることができます。
キャラクタークリエイト要素としては、目、顔、髪型とパーツを選んで組み合わせて行く形式なので、その他洋ゲーからするとカスタマイズ要素は控え目です。
しかし、洋ゲーにありがちな日本人受けしなさそうなキャラではなく、ある程度は整ったキャラクターを作り上げることができます。
キャラクタークリエイト以外にも、自分が所属する寮を選択することもできます。
- グリフィンドール
- スリザリン
- レイブンクロー
- ハッフルパフ
選んだ寮によって、所属する寮の仲間や制服の色が変わり、ストーリーなども若干寮ごとの特徴が出るようです。
授業で魔法を習う
主人公は5年生からの新入生ということで、基本的な魔術以外は習得しておらず、新たな呪文や機能は学校の授業で習うことになります。
- 戦闘や探索など幅広い分野で活躍する「呪文学」
- 主に戦闘で用いる「闇の魔術に対する防衛術」
- 回復薬を作る「魔法薬学」
- 魔法役の調合に使う素材を育てる「薬草学」
などなど、様々な授業が用意されています。
物語の進捗に合わせて、授業も開放され、徐々に機能がアンロックされていくという仕様です。
謎解きと探索
ハリーポッターの世界と言えば、謎に満ちた世界観。
ということで本作も謎解き要素がふんだんに散りばめられています。
- 魔術を使ってレバーを引く
- 炎の魔術で燭台に火を火を灯す
などなど、ホグワーツ城やフィールド上には、パズル要素のある仕掛けがたくさんです。
魔法を使って仕掛けを解くというのもホグワーツレガシーの特徴と言えます。
バトルシステム
ホグワーツレガシーのバトルシステムは、呪文を繰り出して戦うアクションバトル。
通常攻撃で4連コンボができる「基礎魔術」を基本とし、R2を長押しして各ボタンに割り当てた「呪文」を組み合わせて戦います。
基礎魔術
R2で攻撃できる通常攻撃。
威力は控えめですが制限なく連発できコンボの起点となります。
呪文
- アクシオ:相手を引き寄せる
- インセンディオ:炎を呼び出し攻撃
- エクスペリアームス:相手の武装を解除する
など、原作にも登場している呪文。R2長押しで予めセットしておいた呪文が発動できます。
通常攻撃よりも特殊な効果があったり、協力な威力を誇る分、クールタイムが設定されており連発はできないという仕様です。
回避・防御
回避はローリング形式の緊急回避、防御はプロテゴと呼ばれる呪文で敵の攻撃を防ぎます。
防御では、タイミングよく防御することでカウンター攻撃に派生することもできます。
敵の強力な攻撃は防御不可能な場合もあるので、回避・防御どちらで相手の攻撃を防ぐかというのも重要です。
古代魔術
主人公だけが使える特殊な魔術。
戦闘中は専用のゲージを貯めて、L1+R1同時押しで発動できます。
- 頭上から雷を落とす
- 地面に何度も叩きつける
など迫力のある必殺技のようなものです。威力も強力で大抵の敵は一撃で葬ることができます。
評価点・面白かったところ
ここからは実際に私がプレイしてホグワーツレガシーの面白いと思ったポイントを紹介させていただきます。
映画の世界を体験できる
ホグワーツレガシーをプレイして一番素晴らしいと思ったのがやはりその世界観の作りこみです。
ハリーポッターの世界で「正にこんなゲームがやりたかった!」というようなユーザーの想いを体現しているゲームだと思います。
- ホグワーツ城やホグズミードなど自由に探索できる
- オリバンダーの店で杖を購入する
- 長い机の上で魔法を使った決闘
- 箒を使って空を飛ぶ
などなど、映画のハリーポッターの世界を追体験できる要素が満載。映画で使用された音楽もアレンジされた形で使用されており、聞き覚えのあるフレーズの音楽にテンションも爆上がりです。
まさにハリーポッターの世界を満喫できる。最高のゲーム体験ができる作品だと感じました。
マップの作りこみがすごい
本作では、ハリーポッターの世界をオープンワールドで再現。その作りこみが尋常じゃありませんでした。
特に素晴らしいと思うのはやはりホグワーツ城。ゲームで良くある、開かない「見せかけドア」も存在せず、広大なマップでホグワーツ城が再現されています。
探索をしていると「クィディッチのスタジアム」「食事会場」「秘密の部屋の入口」など、至る所で「ここ映画で見たことがある!」という場所を発見できて心が踊ります。
さらに本作では、その全てのエリアがシームレスに繋がっています。映画の中でワンシーンとして利用されている場所が地続きで広がっているのです。
この場所はこんなところから行けたのかと、作りこまれたゲームマップだからこそ気づける新たな発見もあり、こんな詳細に再現して良いのかと驚くほどでした。
魔法バトルも再現度が高く面白い
戦闘システムも、魔法バトルを世界観を崩さず、ゲームとして面白く成立させる完璧のバランスで落とし込んでいると思います。
戦闘は魔術のフェンシングをイメージして制作しているようで原作の雰囲気にもピッタリ。呪文の演出やキャラクターのモーションも良く迫力のあるバトルに仕上がっています。
通常攻撃の他に、呪文による特殊な攻撃もあり、特性を活かしてコンボも可能です。
- 「エクスペリアームス」で、敵の武器を弾き、そのまま投擲魔術で敵を攻撃
- 「レヴィオーソ」で敵を浮かせて、「ディセンド」で地面に叩きつける
敵の攻撃を、回避・防御で凌ぎ、カウンターで魔法コンボを叩き込む爽快感は抜群の戦いを楽しめました。
問題点・悪かったところ
続いて実際に私がプレイしてここは・・と思ったポイントを紹介させていただきます。
寮選びによる変化が乏しい
ハリーポッターの世界を体験する上で、一番残念に思ったのは「寮選び」による変化が乏しいことです。
どの寮を選んでも、ストーリー上関わるキャラクターは寮に関係なく固定。「ハッフルパフ」「レイブンクロー」を選ぼうが、結局ストーリーでは「グリフィンドール」「スリザリン」問わず固定のキャラクターと進めていくことになります。
発売前は、寮を選んだら原作で言う「ロン」「ハーマイオニー」ポジションが寮ごとに変わるんだろうなと妄想していましたが、寮選びによるストーリーの変化はほぼないので残念に思いました。
UI・操作性が悪いと感じるところも
元々PC準拠で制作されているからか、PS5の操作は若干悪く感じます。マウスでのクリック操作が基本なので、家庭版でもメニューやマップの選択はカーソルを合わせて選択する方式です。
特にマップの操作が目的の場所を選び辛く、ファストトラベルがやや使いづらいと感じます。
また、キャラクターの見た目は装備によって変わりますが、現在装備している服とは別の見た目に変更することもできます。
このシステム自体は非常にありがたいのですが、装備を変えることに毎回設定し直す必要があります・・・。
装備の更新頻度も高いので、毎回設定し直すのは結構面倒に感じました。
全体的にボリュームがもう少しほしい
ハリーポッターの世界を満喫できる作品ですが、全体的にもう少しボリュームがあればさらに良かったかなと思います。
- その他大型オープンワールドRPGと比べて、全体マップが狭く感じる
- ダンジョンの数が少ない
- 敵の種類が少ない
- 呪文の数が少なく、戦闘のコンボも限られる
- お金は序盤こそ苦しいが、中盤以降は買うものが無くなり使い道が無くなる
など、全体的にもっと作りこんでほしいと思う部分がありました。
総評・まとめ
ボリューム | 1週:90時間 ※サブクエスト網羅 |
ストーリー | 4.5 |
ゲームシステム | 4 |
グラフィック | 5 |
ゲームBGM・音楽 | 4 |
キャラクター | 3 |
おすすめ度 | 4.5 |
ここまで『ホグワーツ・レガシー』を実際に遊んだ感想をまとめさせていただきました。
総評としては、ファンが望む理想のハリーポッターの世界観を体験できるゲームだと感じました。
問題点
- 寮選びによる変化が乏しい
- UI・操作性が悪いと感じるところも
- 全体的にボリュームがもう少しほしい
評価点
- 映画の世界を体験できる
- マップの作りこみがすごい
- 魔法バトルも再現度が高く面白い
やはり本作の特徴は、ホグワーツ魔法学園の生徒となり、ハリーポッターの世界をゲームとして体験できることにあるでしょう。
細部まで作りこまれたウィザーディング・ワールドの世界を自由に動き回れるのは、ホグワーツレガシーだけで得られる体験です。
ゲームの世界に慣れてくると、探索・戦闘・メインストーリー・サブクエストと良くあるタイプのオープンワールドRPGだと思いますが、ハリーポッターの世界エッセンスとして加え最高のゲーム体験を作り出している作品だと感じました。
小説・映画のファンはもちろん、ハリーポッターを知らない人でも楽しめる作品に仕上がっていると思うので是非手に取って遊んでみてください。
ホグワーツレガシーをおすすめする人
- ハリーポッターの作品を知っている
- 魔法の世界を体験したい
▼PS5版▼
▼PS4版▼